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砂になりたい

ただ転がってればいいだけの
あの人がいる

わたしの場所を奪う
あの人が
目が覚めた

また朝だ
わたしと、 あなた

風に流されたせいにして

風に流されたせいにして

目元に降りたふりをして、

雨粒よ
あの時みたいに、もう一度

なんて、ダメだよね

この胸で

この胸で

あなたを感じたい

珈琲

喉を通り抜ける闇の中に、
静かな鼓動を感じている。

生きてゆく難しさが、
円熟した薫りに、思いを巡らせる。

そっと眼を閉じると、
ゆったりとした時間が、
若い自分を慰めてくる。

コップの底から、薫りたちが
僕に「さようなら」といっている。

殻を通して伝わってくる、キミの温もり

戸惑いながら、頬に当ててみる。

ほんとうに、キミのなかに僕はいるの?

何も言わず、
卵はそこにある。

闇夜

夜、

足音だけが、

行き交う雪国。

綿雪が

綿雪が頬に舞い降りて


心を春にしてくれる

仲間の中に点る灯を


仲間の中に点る灯を

眺めて思う年月か